日記3/26

ああ、忙しかった。

バイトの面接、大学に最後の意見提出訪問、卒業式、卒業旅行、同人誌即売会。ひと月に入れるべきでない量の予定をこなした。おそらくはこれくらい普通なのだろうけど、2年ほどひきこもりを全力でやっていた身なのでとても堪えた。

 

面接。

まだ学生を続けるとはいえ、バイトの一つもしないのはなんとなく良くない気がしたしお金が欲しいのでバイトを始めようと思った。幅広い層の人が訪れる場所で働くのは合わない気がしたので、利用層が限られる店に面接に行った。

ただのバイトの面接ですよねぇ!?というくらいカッチリした面接。勘弁してくれ。私は就活をしていないから作法を知らないんだ。履歴書の書き方について言われ「就活をしていないので…」とか、スペイン語学科の部分に触れられたら「まぁそんなに勉強してないんですけどね…」みたいに否定的なことばかり言ってしまった。嘘をつくなよ、お前めちゃくちゃ勉強したくせに!私はかなり消極的な人間なので、すぐに”持たないもの”の話をしてしまう。面接というのは自分の”持っているもの”を提示する場所で、”持たないもの”に関する情報を言わないでいいのか。

また、就活をしていないことはその経験を”持たない”ことであるが、特定の年代の人たちがみんな同じ経験をしていると考えるほうがおかしいのでは?生きる上で想定できる選択肢が少ないことがいいことだとは思わない。一件の面接を受けただけでこう考えるのは就職を舐めすぎだと思うけど、あっちが私を選ぶように私もあなた方を選んでいるのだという強気なハートで挑もうと思う。

結果は不採用だった。

 

久しぶりに旅行に行った。

Kpopにハマってから初めての韓国だったので「この国であの人たちは生きているのか」と思うとなんだか不思議な心地がした。あと当たり前のことなのだけど「私は観光客としてここにいるけどここに住んでいる人がいるんだ、私の住んでいるところにも観光として自分に馴染みがない場所を楽しんでいる人がいるんだ」と思った。当たり前すぎて、ちょっとよくわからないけど改めて感じた。”住む”ってなんだろう、”帰れる”ってこと?

食べるものは美味しかったけど、母が作る韓国料理がとても美味しいことに気づいた。現地より美味しいとかある?母すごすぎる。でもユッケは日本では食べられないので食べられてよかった。あと、世界遺産の宮殿は私は選ばないであろう観光地なのでこれは他人との旅行の醍醐味だな。私を連れ出してくれた2人、ありがとうね。

 

アニメってすごくない?

今までは「アニメって漫画が動くだけじゃん」と思ってた。最近そうじゃないなって思う。漫画は絵だけのコマとか『…』のフキダシで間が生まれるとは言っても自分のペースでスイスイ読んでしまう。アニメになると制作サイドの原作の解釈で演出が加わるので、「このリズムでこのセリフ聞くと違うニュアンスを感じる」とか「この状況ってあれに似てない?」とか漫画で見た時よりも受け取り方に広がりを感じた。逆も然りだけど。『MONSTER』の1話を見たのだけど、漫画を読んでるときには思いつかなかった解釈が生まれたので「アニメすげ」になった。多分同じ現象が起こるはずなのでゴカム4期も楽しみです。

てか『MONSTER』めっちゃ面白いので読んで。大病院の歯車として働く優秀な外科医が院長に命令された権力者の手術を拒んで、先に搬送されてきた重体の少年の手術を行う。その少年は奇跡的に回復。数年後、その外科医はある殺人事件の黒幕が自分の手術した少年だと気づき、自分が救った”怪物”を殺す旅に出る。人の”悪意”についての話。

話がめちゃくちゃ面白いし、何より”怪物”の少年・ヨハンが端正な顔立ちに微笑を浮かべながら人を操るので凄みがすごい。不気味で怖くて、でも美しくて、最悪。ヨハンは作中で”悪意”そのものだけど、本当はどんな人の心にも”悪意”はあってそれを認識して考えることをやめちゃいけない、と思わせられたクライマックスだった。読んでほし〜、古い漫画だから図書館にあるはず。

 

ずっとプリンのカラメルが苦くてそんなに好きじゃなかった。この前食べたら「カラメルうま!」になった。ちょっとずつ大人になる。

卒業おめでとう。新年度も無理せずね。

では。